マンション管理のお役に立つ情報を提供します
最近、毎週楽しみ?にしている新聞の記事があります。朝日新聞生活欄の特集「わが家のミカタ」です。タイトルからは何の事か分かりづらいのですが、住宅(戸建て、マンションなど)に関係する様々な情報を特集しています。日本国内だけでなく海外と
の比較など大変興味深く、また参考になる内容が火曜日の同紙に掲載されています。
今回は7月8日の記事を紹介させて頂こうと思いました。
「コンクリ・鉄・ガラス・・・マンション新築にCO2 五千トン超」同記事の冒頭部分。
あなたのマンションは、どれだけ二酸化炭素(CO2)を出して建てられたかご存知ですか。コンクリートに鉄、ガラス。これらの製造で出るCO2は50戸のマンション1棟分で5千トンを越すという試算もあるんです。だから建物を長持ちさせれば、今後の排出も減るはずなんですが。ニッポンの住宅の建替えサイクルはたった30年。温暖化対策を検討する洞爺湖サミットの議長国は、世界に冠たる新築大国でもあるんです。
最後の下線部分は記者の最大のメッセージで皮肉屋を自負する私も喝采する文章です。
記事の詳細では、マンション改修工事会社による3タイプの新築マンションによるCO2の排出量が比較されて掲載されており、1戸あたり46〜125トンものCO2を排出するようです。1例によるマンション1棟あたりの数値はガソリン296万リットルを燃やしてでる数値に匹敵するとのこと。しかもこの計算には工事現場で使用される重機や車からの排出は含まれておらず、実際はもっと大きな数値になるとのことです。
もうひとつの試算では、現在国内のコンクリート建物が今後40年で建替えられれば、年間に排出されるCO2は1.5億トンで、一方建物を補修維持し80年持たせると半分で済み、年間0.75億トン減り、この数値は京都議定書で定めた日本の削減量と同じで、つまり建物の延命で日本の目標数量が達成できるとのこと。こんな試算をする方に拍手を送りたいと思いました。
文章はこれに止まらず、国の政策の矛盾も伝えています。
国土交通省はいま懸命に「200年住宅」など住宅の長寿命化政策を唱えています。但しこれは新築住宅だけが対象です。然るに既存マンションには「建替え円滑化」と唱え合意形成をしやすくする法改正を行って、正に建替えを促進させようとして見えます。
事実、老朽化、耐震性などの問題を抱えるマンションも多く、悩ましくもあり、大阪にある「官」に近い団体等は最近しきりに建替え促進のセミナーを多く開催しています。この事をどの様に評価すればよいのか判断に困ります。
私は以前から、わが国の建替えサイクルの短さを唱えてきました。今でこそ平均30年。他方、米国50年、英国77年と比べると約半分しかありませんが、元来、日本の伝統民家を見ますと、手入れさえすれば80年、否100年を超えるものは沢山あります。
実はこの原稿を書いている今日の午前中にも、築100年を越えるお宅に修繕と補強工事の打合せに行ってきました。壊さずに、これからも使い続けるためです。
昨今の建物はメンテナンスフリーを前面に出す宣伝を住宅メーカーはしますが、このことは住民の建物(ハード)への無関心を助長させることにつながりかねません。引いては今問題となっている「マンション管理への無関心」とは関係が無いのでしょうか?
いずれにしても、わが家がソフト、ハード両面で廃墟とならないようにしっかり手入れしていくことが、「地球のため」にも最善の方法ではないでしょうか。
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